14: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 02/11/29 02:42
太平洋戦争末期、北海道の漁村に、ある日たくさんの日本兵の水死体が流れ着いた。
数は500体近く。どうやら兵士を満載した輸送船がアメリカの潜水艦に攻撃され、
沖合いで沈没したらしい。死体の中に将校のものは無かった。
将校たちは救命艇で脱出できたらしい。
数は500体近く。どうやら兵士を満載した輸送船がアメリカの潜水艦に攻撃され、
沖合いで沈没したらしい。死体の中に将校のものは無かった。
将校たちは救命艇で脱出できたらしい。
死体を収容していた漁師たちは、奇妙なことに気づいた。
腕のない死体がかなり混じっているのだ。手首の欠けているものもあれば、
上膊部から失われているものもある。海水に洗われて血はにじみ出ていなかったが、
鋭利なもので断ち切られたように断面は平らだった。
中には片腕がない上に、顔面に深々と裂傷の刻まれているものもある。
船から海中に飛びこんだ折に出来た傷かとも思えたが、
死体の半ば以上が腕を切り落とされていることは異様だった。
以下は救命艇に乗り生き残った将校の証言である。
15: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 02/11/29 02:43
船べりに手が重なってきた。三角波にくわえて周囲から手で押されるので、
舟艇は激しくゆれた。
乗ってくれば沈むということよりも、船べりをおおった手が、恐ろしくてならなかった。
海面は兵の体でうずまり、その中に三隻の舟艇がはさまっていた。
他の舟艇で、将校が一斉に軍刀をぬき、私の乗っていた船でも、軍刀がぬかれた。
手に対する恐怖感が、軍刀をふるわせたのだ。
切っても切っても、また新たな手がつかまってきた。
腕を切られた兵士は沈んでいく者もいたが、そのまま泳いでいる者もいた。
舟艇は激しくゆれた。
乗ってくれば沈むということよりも、船べりをおおった手が、恐ろしくてならなかった。
海面は兵の体でうずまり、その中に三隻の舟艇がはさまっていた。
他の舟艇で、将校が一斉に軍刀をぬき、私の乗っていた船でも、軍刀がぬかれた。
手に対する恐怖感が、軍刀をふるわせたのだ。
切っても切っても、また新たな手がつかまってきた。
腕を切られた兵士は沈んでいく者もいたが、そのまま泳いでいる者もいた。
その将校によると、彼らは言っていたという。
「天皇陛下万歳、」と。
しかしその真偽は誰にも分からない。