海にまつわる怖い話をまとめています。

海にまつわる怖い話まとめ(海怖まとめ)

Part003

セイロン沖の怪魚

投稿日:

429: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 03/10/13 15:47
セイロン沖の怪魚

「少し長すぎたようですね。」
送気管を手にしたレフは、調査体長のカールに話しかけた。
潜水夫のニコラスが、海中にもぐってからもう一時間近くもたち、送気管も予定を5メートルあまり多くなっていた。
「よし、引きあげろ!」
カール隊長の命令で、命綱がまかれた。
やがて、若い潜水夫のニコラスが母船に引きあげられたが、まっ青な顔をして、気のぬけた人間のようにうつろな顔をしていた。
ここは、セイロン島沖、1964年2月26日のことである。

「ニコラス、しっかりしろ。 どうしたのだ?!」
隊長たちは、ニコラスを船内の医者に見せ、注射でわれにかえったとき、聞いた。
「あ、隊長…。」
ニコラスは、じぶんが母船に引きあげられ注射されたことも知らなかったらしく、まわりをキョロキョロ見まわしていたが-。
「隊長っ、怪魚が…、おそろしい怪魚がいます!!」
くちびるをふるわせながら、さけんだ。
そして数時間後、カール隊長はニコラスの案内で海底へもぐって行った。
30メートルをこした海底はくらく、ふたりは水中ライトをてらしながら、用心ぶかく、問題の怪魚のいる場所へ近づいた。
いたっ!数メートル先の海底にうずくまっているぶきみな怪魚が、ライトにうかびあがった。

430: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 03/10/13 15:51
それは、全身3メートルあまりのゴンドクジラの膚のようにヌラヌラしていて、水ごけがびっしりとつき、頭のあたりに4,50センチの大きなトゲがついているぶきみな怪魚だった。
ふたりの照らすライトにおどろいたのか、怪魚がうごきだしたとき、
「あっ 足だ?!」
カールも、ニコラスもおどろきの声をあげてしまった。 それまでは、からだの下になっていて見えなかったが、怪魚には短い四本の足があったのだ。

怪魚は、ノソリノソリとふたりのほうへ歩いてきた。 そのぶきみな姿に、カールもニコラスも思わず、水中銃をにぎりしめた。
プスッ!
気の早いニコラスが、水中銃の引き金を引くのと、怪魚が大きな口をあけて、どくどくしい黄色の液体をはき出すのと、ほとんど同時だった。
黄色の液体は、まるで煙幕のように、海の水をにごらせ、十センチ先も見えなくしてしまった。
やがて、海の水がもとのようにきれいになったとき、怪魚は影も形もなくなっており、ふきんには無数の魚が死んでういていた。 カールもニコラスも、頭がズキズキ痛み、吐き気がしてきた。
怪魚のはきだした黄色い液には、はげしい毒があったのだ。
カールとニコラスのふたりは、船上で医者の手当てを受けて健康になったが、怪魚の正体は、いまもなぞだ。

出典:http://hobby4.2ch.net/test/read.cgi/occult/1053794685/

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