海にまつわる怖い話をまとめています。

海にまつわる怖い話まとめ(海怖まとめ)

part008

タンクに入ると…

更新日:

113: 本当にあった怖い名無し 2006/06/20(火) 23:33:32 ID:g7BKFSXD0
197 本当にあった怖い名無し sage 2006/06/19(月) 20:03:09 ID:5bbXb3tK0
俺、以前海運会社の航海士だった。
入社してすぐのこと。乗ってた船が定期点検で造船所に入り、
普段入れない場所を色々開放して、内部を点検してた。

当時乗ってた船は、全長が300メートル以上ある、超大型タンカーだった。
その船の原油タンク内を走ってるパイプラインを、内部から点検することになった。

超大型タンカーともなると、デッキ(甲板)から船底まで30メートルもあり、
パイプラインは、その船底に沿って走ってる感じだった。
そして、パイプラインの太さは直径60cm。
よく覚えてないが、長さは、直線で最低でも150メートル以上、
多分200メートルくらいはあったはず。
曲がりくねったラインでなく、一直線のラインだったからまだ良かったけど。
もちろんパイプラインの中は真っ暗。

上司と2人で入ることになったんだが、
それでも閉所恐怖症の俺にはガクブルでしたよ。

114: 本当にあった怖い名無し 2006/06/20(火) 23:34:33 ID:g7BKFSXD0
198 197 sage 2006/06/19(月) 20:04:00 ID:5bbXb3tK0
続き

確か、途中一箇所縦穴になってる箇所があって、
そこに嵌ったら助けようが無いから気をつけろって言われた。

入口からして、バルブの間の狭い隙間から無理やり入りこんだ。
両肘・両膝にプラスチックのサポーターを付け、
懐中電灯を持って、真っ暗なパイプの中を四つんばいになり、
先を行く上司の後を、必死で這い進んだ。
シンガポールの造船所だったから、凄く蒸し暑かったし。

一応、内部点検の目的で入ったんだが、
下っ端で何の責任感も無かった俺には、周囲を点検しながら進む余裕なんて無く、
ただひたすら早く出口にたどり着きたい一心だった。

でも、当時は他にも大変な仕事が沢山あったからか、
出口にたどり着いてホッとしたとか、そういったことは余り覚えていない。

でも、俺が入ったパイプラインは直径60cmだったけど、
その時一緒に入った上司は、以前に直径45cmのラインで、
同じように点検に入ったって聞いた。

直径45cmのパイプラインの中を、200メートルも這い進むなんて、
マジで気が狂いそう・・・。

115: 本当にあった怖い名無し 2006/06/20(火) 23:36:09 ID:g7BKFSXD0
199 197 sage 2006/06/19(月) 20:14:13 ID:5bbXb3tK0
ちなみに、上で書いたような超大型タンカーの油タンクって、
少なくとも十以上には区切られているけど、
特に小さいのを除けば、
床面積は体育館くらい、前述の通り高さは30メートル程ある、
ガランとした空間。

ただ、出入り口は、直径1メートルほどのハッチを除けば
その辺の道路にあるような大きさのマンホールが数箇所だけなので、
そこから光が差し込むだけで、
とても広大て薄暗い、独特の雰囲気の空間。

ただ、実際は、船底や外壁から、無数に強度材が張り出していて、
デッキから中を覗くと、死角が多い。

116: 本当にあった怖い名無し 2006/06/20(火) 23:37:10 ID:g7BKFSXD0
200 197 sage 2006/06/19(月) 20:24:55 ID:5bbXb3tK0
で、上から覗いただけで、よく確認せずに、
全部のハッチやマンホールを閉じてしまうと、
もし点検で中に人が入ってた場合、当然閉じ込められてしまう。

タンカーってのは、静電気でも石油ガスに引火して大爆発を起こす可能性があるので、
一度油タンクを締め切ると、酸素濃度の非常低いガスをタンクに送り込み、
酸素をタンク内から追い出して、爆発が起きない条件にしてしまう。

つまり、上記の様にタンク内に閉じ込めらると、
真っ暗な中、じわじわと酸欠になって死んでしまう。

実は、以前、どこかの船でそんな事故があって、
発見された死体は、入り口付近に倒れてて、
入り口のハッチを爪でかきむしったあとが無数にあったとか。

そんな噂を聞いたことがある。

まあ、実際にタンク内にガスを送り込むのは出港してからだし、
それまでに乗組員に欠員があれば、船内をくまなく探すだろうから、
多分ネタだろうけど。

でも、最近は定期点検のための造船所は、
経費節約のため東南アジアあたりが選ばれることが多く、
そういった地域の日雇いみたいな労働者が、タンクに閉じ込められて一人行方不明になっても、
現地の連中は真面目に探さないかも。

とにかく、あのガランとした薄暗い空間に一人ではいってると、
そんな噂も現実味を帯びて感じられたものだったよ。

出典:http://hobby7.2ch.net/test/read.cgi/occult/1147078909/

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